写真家小原 怜さんのコメント

この時期になるとよく蛍撮影地でお会いする動物写真家小原 怜さんが
ブログに蛍についてコメントしています。
すごく参考になりますのでこれから蛍を撮影する方には参考にしてくださいね!


最後のヒメボタルの美

 名古屋市天白区相生山緑地のヒメボタルが最後の輝きを見せています。でも今年で最後になりそうです。道路工事がいよいよ核心部に近づいています。昨年のブログでも紹介しています。
 ところが本来ならこの工事は今年度には終わっているはずでした。でもまだギリギリのところでホタルの群集地は残っています。でももうギリギリです。数年前に撮った、上の写真の場所は、すでにすぐ近くまで木を切って道ができているため、光が入って、ホタルはぐっと少なくなっていました。
 なぜ遅れているのでしょう。
 名古屋市の担当者は「環境配慮のため」といいます。
 でもその環境配慮を含んでの完成予定だったはずです。どこかおかしいです。
 
 財政難は大きな理由でしょう。でも予算はすでに付いていたはずです。だから工事が着工されたはずなのに。

 実は私には判っています。
 本当の理由は「用地買収が終わっていない」これに尽きると思います。

 私はこの部分のホタルの本当の生息分布を調べるための、幼虫調査を行ったリーダーなのですが、その際に地権者の登記を取ったので、用地買収が終わっていないことを知っています。でもその時に担当者は、「もうすぐ交渉が成立します」とおしゃっていました。それから数年経ちます。まだ土地はその方のものです。

 つまり、名古屋市は用地買収が終わっていないのに、この道路工事を着工したのに、用地買収がうまくいかなかったために、工事が止まっているのです。

さあどうなるのでしょう
 COP10を直前に強制収用をするのでしょうか? 
 それとも地権者が高齢で亡くなられるのを待っているのでしょうか?

新しく市民税減税を掲げて市長になった河村たかし市長は、
市民税の減税をしながら、残り必要な5億円を拠出していくのでしょうか?
減税しながら、このような大型予算を使ったら、当然しわ寄せは市民に行きます。

市長はどう考えるのでしょう?
私は道路ができる、できない以上に、
市長に「考えて欲しい」と思っています。
考えて、考え抜いた結論なら、
それを一支持者(私も一票入れました)尊重したいと思います。

でも前の松原市長は、何度も意見書を提出したのに、
結局ヒメボタルを見に来ることもなかったはず。少なくとも私は彼が来たことは見ていない。
それでは「考えたと」とはいえない。

息子とこのホタルを見に行きました。
小学生の息子をむりやり起こして深夜の1時に連れて行きました。
息子は「(友人の名)に見せてやりたい」と言っていました。

その模様が明日3日(水)の中京テレビ「リアルタイム」で放送されます。
小原の会心の作のビデオ映像も流れます。

(この日記は転載自由です、多くの方に事実を御伝え下さい)