フォトクラブ びんごの木村さん、初個展を開催します!

皆さんこんにちは。今日は僕の話ではなくて生徒さんの個展の話です。
現在僕の写真教室は2つありますがうち福山の教室の生徒さんが初個展を開かれます。おめでたいことです。
お名前は木村英博さんで開講当初から何事にも熱心な方です。
最近ではJPAをはじめ、倉敷フォトミュラルや月間カメラマン月例でも活躍しています。今後さらなる飛躍を期待していますね!

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「天国の息子に見せたい」 府中市・木村さん初の写真展
昨夏24歳で急逝 来月 思い出詰まった公園など写す


作品を前に、個展への思いを語る木村さん(府中市出口町の自宅で)  趣味で写真を続けている府中市出口町の無職木村英博さん(64)が、2009年7月に24歳で急逝した一人息子、昭夫さんとの思い出がつまった地元の府中公園などを写した作品を集めた、初めての個展を2月3〜15日、同市府中町の複合施設「恋しき」内の喫茶店すいれんで開く。一緒にドライブに行くなど兄弟のように仲が良かった昭夫さんを失った悲しみを乗り越えようと、写真仲間に励まされてカメラを手にした。「ファインダーをのぞいている間は悲しみを忘れられる。天国の息子に、頑張るおやじの姿を見せたい」と準備を進めている。(府中通信部 布江田嘉一)

 府中市生まれの木村さんは、市内の北川鉄工所に勤め、30歳代に「一瞬にして自分の思いが表現できる」写真の魅力を知った。06年からは地元の写真クラブ「フォトクラブびんご」を通じて、岡山県倉敷市日本写真家ユニオン組合員の写真家虫上智さん(41)に師事。風景や動植物の一瞬の表情をとらえた幻想的な写真を好み、三重県の夜の千枚田を撮影した作品は08年の日本写真作家協会公募展に入選した。

 08年12月、約46年間勤めた会社を退職。写真を楽しみに生きようと第2の人生を踏み出して間もない、09年7月6日、昭夫さんが尾道市にある勤務先の会社駐車場で倒れ、帰らぬ人となった。死因は急性心不全だった。

 亡くなる2日前も昭夫さんと一緒にドライブに行った木村さんは、突然の死が信じられなかった。家にいると、「おやじ」と呼ばれた気がして振り返ってしまい、気を紛らわせようと、カメラを手に外出してもシャッターを押す気になれなかった。府中公園では、幼い頃、一緒にたこ揚げで走り回った思い出が込み上げ、何度も名前を叫んだという。

 9月中旬頃、虫上さんらと愛媛県・来島海峡に撮影旅行に出かけた際、写真仲間から「子どもさんのために、いい写真を撮ってあげて」と励まされた。「このままではいけない」と、かねて話のあった個展を開こうと一念発起。「1枚目のシャッターは自分のため、2枚目は息子のため」と念じながら撮影を再開した。

 展示品は、追悼の意味を込めて思い出が残る府中公園と、初詣でなどで家族で訪れた府中八幡神社で撮影した作品を中心に22枚を選んだ。同公園の大賀ハスの花びらのしずくや、ブランコの下に集められた桜の花びら。ヒガンバナや、池に映る樹木、神社の紅葉など……。

 木村さんは「息子も私が写真を続けることを願い、個展を喜んでくれているはず。四季の風景を切り取った作品を見てもらいたい」と話している。問い合わせは、すいれん(0847・41・0039)へ。

(2010年1月28日 読売新聞)